北ジャカルタのアンチョールの港から高速船で2時間弱のところに「千の島」という意味を持つ Pulau=島、Seribu=千 (プロゥ・スリブ)というリゾート地があります。1986年当時は、まだほとんど観光地化されておらず、ローカル会社が管理する島で
プロゥ・プトゥリ(プトゥリ島)とプロゥ・プランギ(プランギ島)程度しか行けませんでした。その他、人が住んでいる島は、ほとんどが漁師だったと思います。そのひとつのプトゥリ島へ日帰りで出かけたのが初めてです。行きは、15人乗り位のヤマハの船外機付のモーターボートで約1時間45分位だったと思います。ジャカルタ近郊では、もちろん綺麗な海は存在しません。やはり時間とお金を掛けて出かけなければなりませんでした。行く途中では、やしの木1本の島やまだ未開発の島を沢山見ながら船酔いする人もなく無事到着しました。入り江の近くになると一面珊瑚が見え透き通った海には熱帯魚の群れが。海の近くで育った私にはかえって新鮮に写りました。島といっても周囲が数キロあるかないかの小さい島が多いのです。そこにコッテージタイプの宿泊施設とレストランがあるくらいでほとんどがダイバーが潜りに行くか、時計のない世界で一日海につかりながら本を読んだり。シュノーケリングをしたり。スキューバダイビングはできませんでしたが、シュノーケルとフリッパーをつけて鑑賞するだけで大きな感動でした。漁師が釣り船を出してくれて(もちろん有料)、自分で釣った魚をレストランで調理してもらい、食べました。中には、名前も知らない魚を刺身で。白身の魚がほとんどで、味は淡白でもおいしかったですね。また、生のマングローブを初めて見たのもここでした。当時は、まだ現地駐在員の余暇を過ごす穴場で、観光客はほとんどいませんでした。それが良かったかもしれません。それから2年程後に、日系企業が出資開発した島ができたのです。残念ですが、最近のインドネシアの記事を見ると随分様変わりした様子(珊瑚やマングローブの減少)が伝わってきます。
島にいるオオトカゲ:
